東日本大震災後の不動産市場動向アンケート調査結果(第19回)公表東日本大震災及び東京電力福島第一原子力発電所の事故後における不動産市場変動を捉えるべく実施した「東日本 大震災後の不動産市場動向に関するアンケート」第19回調査の結果を発表致しました。 尚、今回の調査には令和元年10月に発生した台風や大雨の被害による影響は含まれておりません。 今回調査(第19回)は前回調査(第18回、令和元年4月1日時点)と比較すると、実感の項では前回同様に各用途と も「ほぼ同じ」の割合が最多、次いで「下落した」となりました。浜通りは実感の項で「下落」が目立ち、今後につ いても悲観的な観測が強くなっています。中通りは、実感の項で「下落した」が増加しました。 今後の動向予測については、各用途とも「下落する」が最多で、従来からの需要の縮小傾向に加えて、金融機関の 審査の厳格化や消費税の増税に対する不安感も弱含みな見通しの一因となっていると考えられます。 【土地(住宅地)】 実感の項で、全体として「大きく下落」「下落」の合計で変わらず、「ほぼ同じ」が0.9ポイント増加、 「上昇した」が10.3%から9.5%に減少しています。 地区別では、浜通りは「大きく下落」「下落」の合計で12.5ポイント減少していますが、相双地区では「下落 した」が40.0%から57.1%に拡大し、市況が悪化しています。中通りでは「上昇した」が15.4%から14.3% に減少、会津地区も「上昇した」が減少しています。 今後の予測では、実感に対して、全体では「大きく下落」「下落」の合計が20.7ポイント多く、「ほぼ同じ」 が15.4ポイント少なくなっています。前回同様、悲観的な見通しが続いています。 【土地(商業地)】 実感の項で、全体として「大きく下落」「下落」の合計で5.7ポイント減少、「ほぼ同じ」が5.5ポイント 増加、「上昇した」が同程度になっています。 地域別では、相双地区で「下落した」が8.3ポイント増え75.0%となり、特に目立ちます。いわき地区では 「大きく下落」「下落」の合計が19.1ポイント減少、会津地区は14.6ポイント減少しています。中通りでは 「下落」が0.9ポイント減少、「ほぼ同じ」が0.8ポイント減少、「上昇した」は1.7ポイント増加しました。 今後の予測は、実感に対して、全体では「大きく下落」「下落」が28.5ポイント多く、「ほぼ同じ」が26.2 ポイント少なくなっており、悲観的見通しが強くなっています。 【土地(工業地)】 実感の項では、全体として「大きく下落」「下落」の合計で6.1ポイント減少、「ほぼ同じ」は2.9ポイント 増加、「上昇」も3.2ポイント増加し、改善しています。 今後の予測では、実感に対して、全体では「大きく下落」「下落」が26.8ポイント多く、「ほぼ同じ」は 24.8ポイント少なくなっており、悲観的見通しが強くなっています。 【特徴的な傾向】 動向指数(DI)による分析では、実感については各用途とも全体で「下落した」「ほぼ同じ」が約9割を占め る状況が続いており、下落基調を強めつつあるといえます。住宅地や商業地について県北・県中・いわき地区で 「下落した」と「上昇した」と相反する動きが見られ、用途別・地区別で異なる特徴が鮮明となっています。 今後の予測では、実感に対して、「下落する」「ほぼ同じ」の見通しが多く、先行き不透明な状況にあります。 <トピック調査> ①「消費税増税による駆け込み需要等の影響」 「殆ど影響はない」が回答者の72.5%、「少し影響があった」が26.6%となっており、各種施策効果もあって 駆け込み需要等の影響はあまり感じられないとの回答が大部分を占めています。 ②「消費税増税による今後の不動産市場への影響」 「殆ど影響はないと思う」が回答者の39.8%、「少し影響はあると思う」が51.9%となっており、現状は各種 施策効果があるものの、今後の不動産市場への影響が懸念されるとの回答が最多となりました。 第19回:詳細はコチラを御覧ください >>(PDF:1,022KB) PDFをご覧になるには、Adobe社のAdobe ReaderR(無償)が必要です。お持ちでない方はダウンロードしてください。 |