東日本大震災後の不動産市場動向アンケート調査結果
(第2回)公表
東日本大震災及び東京電力福島第1原発の事故後における不動産市場変動を捉えるべく実施した「東日本大震災後の福島県不動産市場動向に関するアンケート」の第2回調査(平成23年10月1日時点)結果を公表いたします。
前回に引き続き、同調査では、不動産売買・賃貸借、浜通り・中通り・会津地方等のそれぞれの傾向が顕著に現れた結果となりました。(詳細はPDFを御覧ください。)
一例を挙げますと、
- 前回(平成23年6月1日時点)調査時点と比較した「買い」の問い合わせの問に対し、最も多かった回答は、会津地方では「ほぼ同じ56%(前回47%)」、中通りでは「減った71%(同60%)」、浜通りでは「増えた47%(同50%)」とエリア別の傾向が出ています。特に中通りでは前回よりも市況の悪化が窺えます。(P.4)
- 今後(半年~1年程度)の「買い希望価格」の予測の問に対しては、会津地方では「下落する70%(同41%)」、中通りでは「下落する81%(同72%)」、浜通りでは「下落する47%(同20%)」と、3地方共に価格面では悲観的な見方が強まりました。 特に会津地方では、前回の「上昇する13%」が、今回は「0%」となっており、前回調査時点で僅かに見られた上昇期待が実需に結び付いていないと推測されます(P.6)
- 今後(半年~1年程度)の「成約件数」の予測の問に対しても、浜通りでは前回同様「ほぼ同じ」「増加する」「減少する」の 回答が概ね拮抗しているのに対し、会津地方では「減少する50%(同39%)」、中通りでは「減少する65% (同64%)」と、今後について悲観的な予測となっています。(P.7)
- 不動産種類別の動向指数(DI)による分析では、今後の見通しについて、土地価格(住宅地・商業地・工業地)についていずれも、 会津地方では下落の程度が更に大きくなる方向、中通りでは同程度の下落が継続する方向、浜通りでは下落の程度がやや緩和される方向となっています。(P.11)
- 放射線をお客様が気にしているかの問では、「かなり気にしている」「気にしている」を合わせて、3地方共に90%以上となり、その影響で「取引が減少する」と懸念する声が全体で54%となりました。(P25)
- 悲観的な見方が強まる一方、震災後の不動産取引で特徴的なこととして、前回では見られなかった「今のうちに不動産を求めている人も増えている(県中)」等の今後の好況を予測するコメントも一部に聞かれました。(P.27)
当協会は、不動産の適正な価格形成に資し、もって県民生活の安定向上と県土の均衡ある発展に寄与すること等を目的とする県内唯一の不動産鑑定評価に関する公益法人として、今後もこれらの動向を適宜調査し、開示していきたいと考えております。
最後にご協力頂きました(社)福島県宅地建物取引業協会様、(社)全日本不動産協会福島県本部様、ご回答頂きました県内の不動産業者の皆様に心から御礼申し上げます。
なお、ご回答頂きました不動産業者様のうち、メールアドレスを記載頂いた方には、同アンケート結果PDFをメールにお送りしています。また、詳細版の結果PDFも完成次第お送りさせて頂く予定です。こちらは今しばらくお待ちくださいますようお願いいたします。
第2回:詳細はコチラを御覧ください >>(PDF:747KB)
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