東日本大震災後の不動産市場動向アンケート調査結果
(第3回)公表
東日本大震災及び東京電力福島第1原発の事故後における不動産市場変動を捉えるべく実施した「東日本大震災後の福島県不動産 市場動向に関するアンケート」の第3回調査(平成24年1月1日時点)結果を公表いたします。
不動産売買・賃貸借、浜通り・中通り・会津地方等の傾向に変化が徐々に現れつつある結果となりました。(詳細はPDFを御覧ください。)
一例を挙げますと、
- 前回(平成24年10月1日時点)調査時点と比較した「買い」の問い合わせの問に対し最も多かった回答は、会津地方では「ほぼ同じ48%(前回56%)」、中通りでは「減った47%(同71%)」、浜通りでは「増えた57%(同47%)」とエリア別に傾向が分かれますが、全体的に「増加」の割合が増えています。特に中通りでは前回よりも「減った」が減少した分「増えた」が増加し、市場に動きが出てきつつある気配が窺えると同時に、浜通りでは今後の見通しについて「増加する57%(同38%)」と強気の傾向が更に高まって
います。(P.4)
- 前回と比較した「買い希望価格」の問に対しては、会津地方では「下落した57%(同74%)」、中通りでは「下落した71%(同84%)」、浜通りでは「ほぼ同じ43%(同50%)」と、前回と同じ傾向が続く一方で、浜通りでは「上昇した23%(同12%)」、中通りでは「上昇した3%(同1%)」と、一部において地価の上昇を感じている回答も見られました。(P.6)
- 今後(半年~1年程度)の「成約件数」の予測の問に対しても、浜通りでは前回同様「増加する43%(同38%)」の傾向は変わりませんが、中通りにおいても「減少する40%(同65%)」の回答が減少し、「増加する22%(同15%)」と、今後不動産流通に動きが出てくると見る回答が増えました。対照的に、会津地方では「減少する57%(同50%)」と、より悲観的な見方が強まっています。(P.7)
- 不動産種類別の動向指数(DI)による分析では、今後の見通しについて、浜通りでは土地価格(住宅地)が「‐1.9」、中古戸建が「‐6.8」、中古マンションが「‐3.6」と住居系用途では改善の見通しがされています。(P.11)
- 住居系不動産の賃貸借の問い合わせについて全体的に「増えた27%(同44%)」と、一時期の増加傾向に落ち着きが見られるものの、浜通りでは相変わらず「増えた50%(同45%)」、今後も「増加する45%(同13%)」と、問い合わせ件数は増えているにも関わらず、成約件数は「減った55%(同38%)」と、需給ギャップにより物件不足である状況が回答またはコメントから窺えます。(P.14、15)
- 震災後の不動産取引で特徴的なこととして、「ここに来て、避難区域からのお客様の問い合わせが見られるようになってきた(県中)」等、実際に市場が動きつつあるコメントが前回よりも多く聞かれました。(P.27)
当協会は、不動産の適正な価格形成に資し、もって県民生活の安定向上と県土の均衡ある発展に寄与すること等を目的とする県内唯一の不動産鑑定評価に関する公益法人として、今後もこれらの動向を適宜調査し、開示していきたいと考えております。
最後にご協力頂きました(社)福島県宅地建物取引業協会様、(社)全日本不動産協会福島県本部様、ご回答頂きました県内の不動産業者の皆様に心から御礼申し上げます。
なお、ご回答頂きました不動産業者様のうち、メールアドレスを記載頂いた方には、同アンケート結果PDFをメールにお送りしています。また、詳細版の結果PDFも完成次第お送りさせて頂く予定です。こちらは今しばらくお待ちくださいますようお願いいたします。
第3回:詳細はコチラを御覧ください >>(PDF:1,960KB)
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