東日本大震災後の不動産市場動向アンケート調査結果
(第7回)公表
東日本大震災及び東京電力福島第一原子力発電所の事故後における不動産市場変動を捉えるべく実施した「東日本大震災後の不動産市場動向に関するアンケート」の第7回分の調査結果を発表致しました。
今回の調査では、震災・原発事故からの復興等を背景とした県内不動産に対する需要が、前回調査(第6回、平成25年4月1日時点)と比較して拡大した結果となりました。前回調査と比較した特徴的な傾向は以下のとおりです。
【土地(住宅地)】
全地区で「大きく下落した」の回答が無くなりました。浜通りのうち特に相双地区で「上昇した」が増えています。同地区を含めた浜通り全体では「大きく上昇した」・「上昇した」の合計が、75%以上を占めています。中通り・会津は、「ほぼ同じ」が60%以上を占めていますが、中通りでは、「大きく下落した」・「下落した」が減り、「上昇した」の回答が増えています。会津では「下落した」が若干増加し、「上昇した」の回答が減少しています。
【土地(商業地・工業地)】
会津を除く全ての地区で「大きく下落した」が無くなりました。中通り・浜通りでは「上昇した」が大幅に増加しました。土地(商業地)の会津では「下落した」が増加していますが、「ほぼ同じ」も増加し50%以上を占めています。土地(工業地)の会津については、「下落した」が増加し、「ほぼ同じ」の回答が減少しました。
【農林地】
「大きく下落した」・「下落した」の回答が、中通りを中心に大きく減少し、「ほぼ同じ」が全地区で増加しました。なかでも、中通り・浜通りにおいて「上昇した」の回答が見られます。
【今後(6ヶ月~1年間で)の予測】
土地(住宅地)では、中通り・浜通りで「上昇する」が多く50%を超えていますが、前回調査と比較して「大きく上昇する」の割合は減少傾向にあります。会津では、「ほぼ同じ」が中心で、「大きく下落する」・「下落する」の回答が増加しています。いずれの地区においても将来予測については、やや慎重な姿勢となっていることが見てとれます。
不動産市場の動向について自由記述式でご回答頂いた項目では、「住宅用地が売れている」との回答が多く寄せられました。また、浜通り・中通りを中心に「在庫不足」といった回答も多く、住宅市場での供給不足も推察されます。
当協会は、不動産の適正な価格形成に資し、もって県民生活の安定向上と県土の均衡ある発展に寄与すること等を目的とする不動産鑑定評価に関する公益法人として、不動産市場が安定化するまでの間、これらの動向を適宜調査し、開示していきたいと考えております。
最後にご協力頂き来ました(公社)福島県宅地建物取引業協会様、(公社)全日本不動産協会福島県本部様、ご回答頂きました県内の不動産業者の皆様に心から御礼申し上げます。
第7回:詳細はコチラを御覧ください >>(PDF:314KB)
PDFをご覧になるには、Adobe社のAdobe ReaderR(無償)が必要です。
お持ちでない方はダウンロードしてください。
|