東日本大震災後の不動産市場動向アンケート調査結果
(第9回)公表
< 第9回調査(平成26年10月1日時点) >
東日本大震災及び東京電力福島第一原子力発電所の事故後における不動産市場変動を捉えるべく実施した「東日本大震災後の不動産市場動向に関するアンケート」の第9回分の調査結果を発表致しました。
今回の調査では、震災・原発事故からの復興等を背景とした県内不動産に対する需要が、前回調査(第8回、平成26年4月1日時点)と比較すると全体としては依然として拡大基調にありますが、その程度は以前に比べ落ち着いてきているという結果となりました。前回調査と比較した特徴的な傾向は以下のとおりです。
【土地(住宅地)】
全体としては「上昇した」「大きく上昇した」の合計の回答が前回の47.7%から40.7%と減少しました。
前回、需要の拡大として特徴的であったいわき市で「上昇した」「大きく上昇した」の合計の回答は
82.1%から今回は62.5%と減少しました。
今後6カ月間~1年間の見通しにおいては全体として「上昇する」「大きく上昇する」の回答が減少し、「大きく下落する」「下落する」の回答がやや増加しています。
【土地(商業地)】
全体としては前回と類似する回答内容でしたが、県中地区と県北地区において前回は回答が無かった「大きく上昇した」の回答がありました。
今後6カ月間~1年間の見通しにおいては全体として「上昇する」「大きく上昇する」の回答がやや減少し、「大きく下落する」「下落する」の回答が増加しています。
【土地(工業地)】
全体としては前回と類似する回答内容でしたが、いわき市の「上昇した」が減少した半面、県南と県北地区において前回は回答が無かった「上昇した」の回答がありました。
今後6カ月間~1年間の見通しにおいては全体として「上昇する」「大きく上昇する」の回答が減少し、「下落する」の回答が微増しています。
<トピック調査>「土砂災害警戒区域」等の区域内の土地価格について
近年、自然災害が多く発生しておりますが、土砂災害のおそれがある土砂災害警戒区域等や土砂災害等特別警戒区域に指定されている場合、このような指定がされていない場合と比べて、どの程度地価に影響があると思われますか。
回答内容は土砂災害警戒区域については20%~30%程度低いとの回答が、土砂災害特別警戒区域に関しては50%以上低いとの回答が最も多くなりました。
当協会は、不動産の適正な価格形成に資し、もって県民生活の安定向上と県土の均衡ある発展に寄与すること等を目的とする不動産鑑定評価に関する公益法人として、不動産市場が安定化するまでの間、これらの動向を適宜調査し、開示していきたいと考えております。
最後にご協力頂き来ました(公社)福島県宅地建物取引業協会様、(公社)全日本不動産協会福島県本部様、ご回答頂きました県内の不動産業者の皆様に心から御礼申し上げます。
第9回:詳細はコチラを御覧ください >>(PDF:374KB)
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