東日本大震災後の不動産市場動向アンケート調査結果
(第12回)公表
東日本大震災及び東京電力福島第一原子力発電所の事故後における不動産市場変動を捉えるべく実施した「東日本大震災後の不動産市場動向に関するアンケート」の第12回分の調査結果を発表致しました。
今回の調査では、前回調査(第11回、平成27年10月1日時点)と比較すると、震災・原発事故からの復興等を背景とした県内不動産に対する需要は大きく減少し、今後の不動産市場に対して悲観的な見方が増加しました。前回調査と比較した主な傾向は以下の通りです。
【土地(住宅地)】
全体としては前回2.8%あった「大きく上昇した」が今回はなくなり、「上昇した」も前回より5.3ポイント減少しました。エリアではこれまで不動産需要が拡大していた浜通りで「上昇した」という回答の減少が目立っています。
今後6カ月間~1年間の見通しにおいては、全体として「大きく上昇する」「上昇する」の回答が減少し、前回はなかった「大きく下落する」が1.4%ありました。
【土地(商業地)】
全体としては前回3.9%あった「大きく上昇した」の回答が今回はなくなったほか、前回はなかった「大きく下落」の回答が1.0%ありました。
今後6カ月間~1年間の見通しにおいては全体として「上昇する」の回答は2.9ポイント減少し、「下落する」「大きく下落する」の回答は11.1ポイント増加しました。
【土地(工業地)】
全体としては「上昇した」が前回よりも4ポイント減少、「下落した」「大きく下落した」は前回よりも7.1ポイント増加しました。
特にいわきで「下落した」「大きく下落した」の回答が前回よりも25.8ポイントも増加しました。
今後6カ月間~1年間の見通しにおいては全体として前回に類似する結果となっていますが、「上昇する」が3.3ポイント増加、「減少する」は10.9ポイント増加となっています。
【特徴的な傾向】
動向指数(DI)による分析の今後半年から1年間の将来予測をみると、全用途においてやや悲観的で慎重な姿勢が見られ、特にいわき市において悲観的な見方が強くなっております。
<トピック調査>「インバウンド消費」の影響について
インバウンド消費による不動産市場への影響が見られるかとの問いには、70.8%が「殆ど影響はない」と回答し、「影響がある」と回答したのは2.1%に留まりました。
当協会は、不動産の適正な価格形成に資し、もって県民生活の安定向上と県土の均衡ある発展に寄与すること等を目的とする不動産鑑定評価に関する公益法人として、不動産市場が安定化するまでの間、これらの動向を適宜調査し、開示していきたいと考えております。
最後にご協力頂きました(公社)福島県宅地建物取引業協会様、(公社)全日本不動産協会福島県本部様 、ご回答を頂きました県内の不動産業者の皆様に心から御礼申し上げます。
なお、ご回答頂きました不動産業者様のうち、メールアドレスを記載頂いた方には、同アンケート結果PDFをメールにてお送りしています。
第12回:詳細はコチラを御覧ください >>(PDF:235KB)
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